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一般事業主行動計画とは
「一般事業主行動計画」を一言で言えば、「会社が従業員の仕事と家庭の両立をどうサポートするかを明文化した計画書」のことです。
具体的には、次世代育成支援対策推進法という法律に基づき、企業が「育児休業の取得を促進する」「残業時間を削減する」といった目標を立て、それを実現するための取り組み内容をまとめたものを指します。
これまで、従業員数が100人以下の企業では作成・届出は「努力義務」とされてきました。しかし、今回の「新事業進出補助金」においては、企業規模にかかわらず、すべての申請者にこの計画の策定と公表が「必須条件」として課されています。
優れた事業計画書を作成しても、この行動計画が適切に公表されていなければ、審査の土俵に上がることすらできないという、新事業進出補助金の申請については重要な「パスポート」のような役割を担っています。
ステップは3つだけ!公表までの最短ルート
一般事業主行動計画の作成と公表は、実はとてもシンプルな3つのステップで完了します。専門的な知識がなくても、以下の手順に沿って進めれば、数時間で準備を整えることも可能です。
ステップ1:自社に合った「目標」を決める
まずは、今後数年間で取り組む目標を1〜2つ決めます。
- 例1(育児支援): 「育児休業の取得状況を改善するため、制度の周知を行う」
- 例2(働き方改革): 「所定外労働を削減するため、ノー残業デーを導入する」 特別なことを始める必要はありません。今の自社の状況から「少し
だけ前進する内容」であれば十分です。
ステップ2:社内で「宣言」する
決めた目標(計画)を、全従業員に共有します。
- 方法: 社内の掲示板に貼り出す、全社メールで送信する、あるいは社内グループウェアに掲載するだけでOKです。 「会社としてこの目標に取り組みます」という意思を社内に示すことが、補助金申請において非常に重要です。
ステップ3:厚生労働省のサイトで「公表」する
最後は、外部へ向けての公表です。厚生労働省が運営する 「両立支援のひろば」 というサイトに、策定した計画を登録します。
- 作業内容: サイト上のフォームに従って、ステップ1で決めた内容を入力するだけです。
- 注意点: このサイトに反映されることで「公表済み」とみなされます。
■両立支援ひろばのサイト(外部)
悩んだら「他社の事例」を参考に
「どんな目標を立てればいいかわからない」と難しく考える必要はありません。厚生労働省の「両立支援のひろば」では、すでに数多くの企業の行動計画が公表されています。
- 検索機能を活用する: サイト内では「企業規模」や「業種」で他社の計画を検索できます。
- 自社に近いモデルを探す: 自社と同じくらいの従業員数や、似た業種の会社がどのような目標を掲げているかをチェックしてみてください。
- 「型」を参考にする: 多くの企業が参考にしている標準的なフォーマットがあります。それらをベースに自社の現状に合わせて少し調整するだけで、立派な計画が完成します
ゼロから悩むよりも、先行事例を賢く「ベンチマーク(比較参照)」することが、ミスを防ぎ、スピード感を持って補助金申請を完了させられます。
よくある不安を解消!スケジュールと注意点
最後に、申請者の方からよくいただく不安や疑問についてまとめました。ここさえ押さえておけば、自信を持って申請に進めます。
いつまでに完了させるべき?
第3回公募要領では、サイトへの公表申請の審査過程で不備が見つかる可能性も考慮し、「2週間以上の余裕をもって公表申請を行うこと」と明記されています 。
- 実務上のアドバイス: 補助金の応募締切直前ではなく、事業計画書を作成し始めるタイミングで、並行して完了させてしまうのが最も安全です 。
公表したら「絶対に」達成しなければならない?
「掲げた目標が達成できなかったら補助金が返還になるのでは?」と心配される方がいますが、ご安心ください。
- 努力目標でOK: この計画は、あくまで会社が改善に向けて取り組む「意思」を示すものです。
- 誠実な取り組み: 計画を公表し、それに基づいて誠実に取り組むことが求められているのであり、数値目標の未達が直ちに補助金の不採択や返還に直結するものではありません(※賃上げ要件などの補助金本体の要件とは別物です)
費用はかかる?
- 完全無料: 計画の策定や「両立支援のひろば」への公表に費用は一切かかりません。
- 自社で完結可能: 前述した通り、他社の事例を参考にすれば自社で十分に作成可能ですので、外部へ高額なコンサルティングを依頼する必要もありません 。
補助金採択へ向けて、今すぐ完了させましょう
一般事業主行動計画の公表は、新事業進出補助金に挑戦するためのパスポートです。
一見難しそうに聞こえますが、実態は「他社の事例を参考に」「3つのステップで」「早めに終わらせる」だけで済む、決してハードルの高くない手続きです。 公募要領にも記載がある通り、サイトへの反映には時間がかかる場合があります 。「事業計画書が完成してから」と後回しにせず、まずはこの手続きを優先して終わらせてしまうことが、採択に向けた最も論理的で賢明なリスク管理と言えるでしょう。
当社では、直営事業者としての知見を活かし、補助金申請の枠を超えた「新事業の戦略策定」から「実行支援」までワンストップでサポートしております。
- 採択率を高める事業計画書: 直営事業者及びコンサルタントの視点から、新事業の「市場性」や「高付加価値性」を論理的に裏付けた、審査員に響く事業計画書の作成を支援します 。
- 煩雑な事務手続きをサポート: GビズIDの準備から、一般事業主行動計画の公表、電子申請まで、経営者様が本業に集中できるよう、実務面を強力にバックアップします 。
「新事業進出補助金を活用して新事業に取り組みたい」 そのような経営者様は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。



